度重なるトレンドのサイクルとデザインの進化「アクセサリーのモチーフについて」

近年アクセサリーやモチーフは分野問わず、個人が個性を表すモノとして存在しています。世界を見渡してもアーティスト、アスリート、エンジニアと、例に出すと挙げきれないほど。何故このようなお話をするかと言いますと、過去の歴史を辿りモチーフやデザイン一つ取ってみても人々の捉え方が現在と過去では異なる点があるのではないかと感じたからです。まさに流行のサイクルとそれを繰り返す事で生まれる新たな進化です。


それに関係する話。メキシコ現地の職人が私を受け入れたように異なる場所であっても共存でき、食卓を囲みながら共にアクセサリーを制作してきた事。異国の地で文化をこえて通じ合えた事からも繋がります。


ヴィンテージアクセサリーの真髄からトレンドのサイクルの話にも繋がってゆく…


メキシコローカルと呼ばれるシルバーアクセサリー

モノづくりという面もそうですが、純粋にアートが好きだという理由だけで共有し、受け入れてくれた事。そこはメキシコのタスコで最も外国人(日本人は特に)が見当たらない地域も含まれます。そこで手にした作品、目の前で、この目で作る工程を見た作品等を私はメキシコ・ローカルと呼んでいます。私が独断で勝手ながら名付けた特別なジャンル(カテゴリー)です。


数年前、タスコに足を運んだ時、これまで幾度となく訪れていた工房が閉まっていたりと…、それを目の当たりにしながら複雑な想いの中街を歩いていました。(以前、他の記事でも語らせて頂きましたが、それには事情がある)彼等が生み出した作品は、まだ私の手元にいくつか残っており、損傷してしまったアクセサリーについては復元(リバイバル)を行なっております。(その作品も別の記事でご紹介)


ラッキーアイテムとして古来から親しまれてきたアクセサリー

ここで私の独自の主観も含まれますがモチーフの意味合いは、心の持ちようとも考えられ、信じる事で「自分自身が成すべき事を知る」との考えに行き着く。また、そのようにプラスに受け取ることもできる。人によって受け取り方は何億通りか、または、それ以上の考えや答えがあり、思考や思想は宇宙規模にまで到達するのではないでしょうか?


人が人に何かを示し、見出してくれる事もあり、歩む中で自分自身が見出す事もあり、時にはモノや自然が何かを伝えてくれる事もあり、結局のところ永遠に何かを探し求めるのかもしれません。自然界の話に例えるのであれば、蜂が巨大な巣を作る…、或いはカタツムリがナメクジに進化する仮定も含め、世の中のありとあらゆるモノが地球そのものの変化に繋がっているように感じるのです。


古代エジプトやアステカ文明にまで遡るアクセサリーの歴史

アクセサリーの意味合いとして、居心地や安心を求めたり、人が装飾するのも自然な事であり、それを創りだす人間がいるのも自然の成り行き。流行のサイクルが回る中で進化するデザインや歴史的あるモチーフ。意味合いや見え方も、考え方も変わってゆく。過去の捉え方と現在の捉え方は少なからず変わっており、それぞれが考えを語り個性を表現し、そして尊重し合う、共感し合える事。


剣や矢を持った戦士、または狩人や山賊も存在するような時代もあった。古代アステカではジャガーの戦士と呼ばれるエリート戦闘集団が存在した。現在では、それらはカタチを変えつつもどこかで繋がっている。アクセサリーのモチーフとしても永く受け継がれています。


古代から人がアクセサリーを必要としてきたのには理由がある

そのモノの意味をどう受け止めるか、どう自分に当てはめるか、自由があり、何を選んでも何を身に付けても全ては自分自身に委ねられているのかもしれませんね。


私は登山経験は殆どありませんが、一つ例えるなら登山家が「そこに山があるから」と言うように、そのたった一言がシンプルで奥深い。あくまで例ではございますが、この言葉は登山家ならでは。山を登る理由こそが「永遠のテーマ」なのだと思います。


例えるならば、ボクサーがサンドバッグを打ち続ける。少年が純粋にバッドの素振りを繰り返す。サッカーボールでリフティングを繰り返す。いつもとさほど変わらない変わらない日常のルーティンから少しずつ何かが変わり、徐々に光に照らされてゆく事。それはスポットライトの明るさや事の大小に限らず、それぞれが何かを探し、何かを見つけ出そうとしているのではないでしょうか?


自分自身のシンボルとなるアクセサリーを探し求める

「変わろうとする決心」や覚悟は進化に繋がる考えられますし、「変わらない決心」もまた強い覚悟が必要であったりと、いずれも先に繋がる事だと思います。どれだけ世の中が進歩しても解けない謎が多く、それはまるで「ブラックホール」のような巨大で強力な重力のように、答えは数千年後の未来でも導き出せない事なのかもしれません。宇宙空間の「ホワイトホール」と呼ばれる出口が見つかるまでは


HAPPY COMPANY

小倉 盛人